公募展について

公募展に関する役立つ情報を集めました。応募する目標や、公募展の意義、また過度な期待、落胆の無意味な点も知っておいて下さい。

公募展は、以前よりも力を失って来ているという情報もあります。よく知られて来た公募展も随分消えて行きました。それとともに、新しい公募展も生まれて来ています。

また、審査対象の作品のサイズも最近はサイズを抑えている傾向があります。以前は、F130号が普通でした。今は30号、50号、せいぜい100号となって来ています。

ただし、例外はあります。サムホールサイズやかまぼこの板に描いた小作品を募集するコンペもあります。自分の作風に合う公募が必ずあるものです。

知っておいて欲しいことを、下にまとめてみます。

1.公募情報サイト

日頃から下記WEBサイトをチェックすることをお勧めします。

ART公募

KOUBO

コボナビ(公募ナビ)

公募展情報ゆめ画材

ART iT 公募・助成制度 (レジデンスなどの募集も知ることもできます)

コンテナビ

ART SHOW(アメリカの公募情報サイト)

Curator Space(イギリスのアーティストとキュレイターのための公募情報サイト)

C4E(アメリカのアーティストと写真家のための公募情報サイト)

今は、WEBサイトを1発で日本語化できる時代です。海外の情報サイトを活用できる良い時代になりました。

2.募集要項をよく確認する。

応募期日、作品提出期日、年齢制限、出品料、出品料の支払い期日、出品作品数、そして審査員の顔ぶれや、歴代受賞者の作品の傾向も確認しましょう。

入選や受賞者の作風や、審査員の好みに合わせる必要はありませんが、なんとなく自分が応募すべき公募展かどうかは見えてくるものです。そして、自分の作品を喜んでくれそうな場所は、必ずあるものです。自分の直感を信じて、探してみましょう。

3.目的を決める

私の場合は、「自分の作品をたくさんの人(その中の特に審査員)に知ってもらうこと」「大きいサイズの作品に挑戦するきっかけ」を目的にしていました。その次に、「制作を続ける資金を得たい」という気持ちも確かにありました。

入選した場合、必ず会場で審査員によるシンピジウムや作品講評会が行われます。審査員は、入選者から求められれば、必ず何らかのアドバイスや感想を言ってくれるものです。そういう機会に恵まれれば、同時代の作家の中の自分の立ち位置のようなものが見えてきます。

4.配送サービスをあらかじめ調べておく

以前は、町の画材屋さんが軽トラックを持っていて、公募展ごとに作家の作品を集めて搬入場所まで配送してくれるサービスがありました。

ただ、町の画材店が閉業していく傾向があり、今はほとんどの場合、公募展企画側が大手配送業者と提携して、公募展用の集荷情報が提示されています。応募者がその提携配送業者に連絡して、応募締め切り期日に間に合うように、作品を集荷しに来てもらえるようになっているところがほとんどです。

その他に、個人的に赤帽に頼んで、搬入会場までトラックに同乗する作家もいます。私の場合、配送会社に頼む料金と、タクシーを頼んでも同じ料金だったことがあり、タクシーで上野まで作品を持って行ったこともありました。

5.何点応募するべきか?

よく言われることですが、2点だったら、2点。3点だったら3点出す方が、印象が良いので入選する確率は高まるそうです。応募料が高額の場合、ここが一番悩ましいところです。

6.受賞は万能か?入選は?落選とは?

はっきり言って、受賞したとしても、その効力期間は短いです。受賞後からすぐに次はどう動くかを考えることをお勧めします。次の行動は、もう一つ公募展に出す、です。受賞癖がつけば、高い確率で他でも受賞するのだと言います。

「あっちで見かけた作家をここでは落とす、とはなかなか審査員としてはし難い」のです。審査員も、公募展界隈の情報は、必ずチェックして回っているものです。そういう姿とすれ違った時に、挨拶している作家を見かけたこともあります。

入選の場合、次の年も必ず応募することが礼儀ではないか?と思いますが、毎年毎年常連になるのはどうなのか?と思ったことがあります。3回目で一区切りで良いのではないかと感じます。公募展に向かない作風もあるからです。

公募展の審査員が選びたいのは、話題性や珍しさ、今年の顔や看板にふさわしいと感じる作品です。「どこかで見たことがあって、なんだか癒される」という作品は、向いていないのかもしれないのです。

しかし、それは公募展の世界だけのことであって、一般の目からすれば、受賞作品を家に飾りたいとは思わないのです。では、美術館が所蔵したがるか?と言えば、そんなこともありません。一回受賞しただけでは、美術館の所蔵作品にはなりません。

一方、こういう例外があります。私の場合、入選したものの、受賞にならなかった作品が、すでに2点、落選した作品も1点、美術館に所蔵されています。それは私だけの問題ではありません。長谷川利行の作品も、入選止まりだったにも関わらずその後何十年も経って、美術館が所蔵しました。

経験談

昔し書いたブログに、その当時の私の公募展についての気持ちを書いてあります。今ではなんだか、くすぐったいような、恥ずかしいような内容なのですが。

作品の価格をどう設定する?

作品の価格、これは誰にとっても悩ましい問題です。おそらく、売り手も、買い手も、作り手も、どの業界であっても、答えのない永遠のテーマです。しかし、悩んでばかりいる訳にはいきません。

これは誰にとっても悩ましい問題です。おそらく、売り手も、買い手も、作り手も、どの業界であっても、答えのない永遠のテーマです。しかし、悩んでばかりいる訳にはいきません。

自分の作品にプライドや自信を持つことも大切です。しかし、さまざまな人の意見に耳を傾けることができれば、信頼を獲得することが出来ます。作家が信頼を得ること、それが作品の価格に必ず加算されています。

目安

下記は、あくまでも私の経験を通しての目安であって、万人共通というわけではないかも知れなせん。一つのアドバイスとして確認して下さい。

1.素材の違い

素材が紙である場合、どんなに高級な紙を使っていても、キャンバスよりは低い値段であることが通常です。
あくまでも目安です。

例外はあります。それは、コンセプチャルアートの場合です。デュシャンは、チラシやハガキなど、日常にあるものに少し手を加えただけのものを高額に売買することに成功しました。それは、デュシャンがパイオニアだったからです。カリスマ性を発揮したからです。

また、あまり知られていませんが、「叫び」で有名なムンクの作品は、厚手のクラフトボードに油彩で描かれたものです。オークションでは、これも高額に売買されました。それもこのような素材にも関わらず、人類共通の感情表現を残すことが出来たからです。またそのような日常のどこにでもある紙に、歴史に残る表現を残せたと言う意味でも画期的だったからです。

もし紙の作品を高額に売りたい場合は、それなりの意図が求められ、できれば説明なしでも、作品とタイトルだけで人を納得させる何かが求められます。

2.複製作品か?1点ものか?

版画、写真、印刷物、デジタルアートなど、幾つでも同じ作品がこの世に存在するものは、1点ものよりも低い価格設定であることが通常です。特に、その制作のためのアイデアスケッチや、原画などがある場合は、その原画よりも高くなることはまずありません。ただし、これにも例外はあります。

・誰にも真似できないような高度な技術で複製が行われた場合。(例:長谷川潔のメゾチント作品など)
・複製作品に、それぞれに異なった加筆がある場合。(例:ゲルハルト・リヒターのoil on photoシリーズなど)
・著名な人物が収集したと言う事実が知られている場合。(例:スティーヴ・ジョブズが集めた新版画など)
・複製数が少なく、多くの人が欲しがっている希少作品(例:葛飾北斎の浮世絵)

3.サイズ

作品を長年売っている作家の価格リストには、あまり矛盾がありません。個展のキャリアを積むうちに、お客様やギャラリーの目から大体妥当な金額が徐々に確立していくからです。「この人のこのサイズならこの金額で売っていた」と言う事実が定着すると、それを突然変えたり、矛盾した価格がついていると信頼を失うからです。

作家の初個展を応援してくれるようなレンタルギャラリーの多くは、あらかじめ開催前に出品リストを提示するよう求め、ある程度のアドバイスをしてくれます。同じギャラリーの他の作家と比較して、妥当な価格をアドバイスしてくれます。その場合、大体、サイズごとの金額が決まっていきます。

昔は、「号いくら」と言う決まり文句がありました。もう廃刊になりましたが、『美術家年鑑』という電話帳のような冊子に、有名作家の名前とともに、「1号○○万円」という情報が明確に印刷されていて、毎年発行されていました。今でも、古美術商の間で、この言葉を聞くことはありますが、すでに明確な情報は誰もわからなくなりました。

その代わりに、オークションや美術商の集まる交換会での取引機価格が基準になっています。そういう場所に出入りしている画商系のギャラリストは、新参作家に厳しい価格をつけます。そうでないと、この業界に詳しい本当のコレクターに買ってもらえないからです。

4.画歴

個展会場には、大抵会場の展示平面図とそれぞれの価格のリスト、そして作家の画歴です。ギャラリー周りをしている人たちは、必ずこの情報をチェックします。

作品そのものが良いことはもちろん、その作品がここで発表出来たコンテキスト(文脈、背景、経緯)を知りたがります。

どこどこの美大を出たからと言うような安易な理由を知りたいのではなく、むしろ、「美大を出ていないのにこういう作品を作る人が現れるようになったのか!」とか、「このような意外な職種の人が作家になった」と言うようなことを知りたい場合もあるのです。自分のコンプレックスは、他人の憧れになる場合もあります。ギャラリーに恵まれていない場合、作品に魅力があれば、必ずお節介な人がいて、「このギャラリーにここの個展の案内状を送るといいよ。」とまでアドバイスしてくれることがあります。ただし、アドバイスをしようとしても、その場所にいなければ誰の声もその作家には届きませんが。

受賞歴、パブリックコレクション(美術館所蔵など)、国際アートフェア、どういうギャラリーで発表しているか?どのようなグループ展に参加しているか?大体ギャラリー周りをしている人ならば、それが企画なのか?レンタルなのか?すぐに見抜きます。

5.企画か?レンタルか?

その作家が、ギャラリー一押しの作家である場合は、作家を育てるために企画(無料)で取り扱います。その場合に作品価格は少し上げることが出来ます。

しかし、レンタルギャラリーで、その場所のオーナーが顔をほとんど出さないような場所で発表する場合は、低価格を提示するのが妥当です。そうでないと、この業界をよく知らない人という扱いになり、誰からもアドバイスをもらえなくなって行きます。

暗黙の料金設定は、確かに存在しますが、そのことを直接教えてくれる人はレンタルギャラリーには、滅多に来ません。価格がちょっとおかしい場合には、なおさら誰も言い難くいとなって、そのまま売れない作家になって行きます。

そのキャリアにふさわしい、価格があります。謙虚な価格で始めた人は、次第に売れていき、親切にアドバイスしてくれる人を引き寄せます。そしてやがて、少し価格を上げても必ず買う人が出来て行きます。

6.誰が買っているか?

これもよく聞かれた質問でした。ただ売れているだけでは人は価値を感じません。「こんなにたくさん知り合いがいるんですか?」とまで聞かれたことがあります。活動駆け出しの作家がいくら作品を売っても、大抵「知り合いが多いんでしょ?」「応援者に恵まれていますね」と言われます。私自身は、「見ず知らずの人が買いました」と言える日まで、かなり価格を下げていた経験があります。活動初期は、3000円や5000円で作品を売っていた時期があるのです。

途中から、ギャラリーが「もうそろそろ値段を上げようと」と言ってくれた時は、本当に嬉しかった。その原因は、ある時初日前の展示中に見に来て「売れちゃうといけないから」と買いに来た人が現れ始めたことです。そしてその人はこうも言いました。「本当はこの金額でもう少し小さいのが欲しい。小さくてもこの値段だったら、その方がありがたいから」と言ってくれたのです。当時、40号が20万円でした。20号を20万円にしてもらいたいという意味だったのです。40号は大きすぎたのです。でもその人は20万円を作品購入に使いたかった。でも部屋に40号は大きすぎると言っていました。作品を買い集めているコレクターだったのです。

コレクターと言っても、規模はさまざまです。しかし、作品を毎回個展ごとに買って応援してくれる人が現れた時点で、少し価格を上げることが出来ます。

誰が?の答えは、コレクターだけに限りません。「他の作家が買った」「美大の先生が買った」「著名人が買った」買うだけではなく、「芸能人の部屋に飾られている」「テレビ番組で取り上げられた」ということも少し価格に反映されることはあります。

7.メディアで紹介された

以前は、新聞記事に取り上げられた、美術番組で紹介された、ということはかなり価格に反映されたと思います。しかし、最近は、もしかしたら、フォロワー数や登録者数などもその一つかも知れません。「人に知られているか?」ここが作品の価格に大きく関係しているからです。

アドバイス

以上以外にも、作品価格に影響する要因はあるかも知れません。「海外の有名なオークションに出た」などもその一つです。また最近は、新しい要因として「アーティスト・イン・レジデンス」も加えることができるのかも知れません。一昔前でしたら、海外に留学経験や、滞在歴のある作家はそれなりにステイタスを持つことが出来ました。

そしてこれらのことがわかっていると、作家がどのような活動をすれば作品が売りやすくなるか?がわかって来ます。

しかし一方で、これらのさまざまな要因が、次第に明確化していくと、逆にそれが商売として斡旋業者も出てくるようになりました。そもそも、レンタル・ギャラリーがその最初の発端です。今はすっかり定着しましたが、一昔前は、個展発表が生きている間に一度行えただけで、作品の価格が釣り上がりました。しかし、誰もがお金を出せば個展が開けるようになると、その価値が全体的に低下するようになって行きました。今は、留学や海外での制作も、「どういう経緯でできたのか?」によって、評価が変わって来ています。

「闇雲に、無理にお金を出して夢を実現しても、作家や作品の評価につながるわけではないのです。逆に「『お金を積む人』という評判を聞きつけて、ますます案件が追いかけて来ることにもなりかねない」ことも、知っておく必要があります。

結論

作品の価格設定は、なるべくよく知っている人に最初は相談するようにしましょう。いくら自分で「この金額が妥当だ」と主張しても、作品を売ると決めたからには、アート市場の暗黙のルールに従わざるを得ないのです。しかし、お世話になっている人や応援してくれる人、そういう人たちに買ってもらってもしかたないなどとは絶対に思わないでください。

身近に応援者が何人もいる人は、人間的な魅力で、必ず良い作品を生み出し、その威力が全世界に影響することだってあるかも知れません。そして、その応援者の一人が世界的に影響力を及ぼす人になることだって、あるかも知れないのですから。

作家に届く案件ー勧誘

作家に届く案件について、十分に内容を確認すること。作品の取り扱い方、作品の返却の有無、返却の期日、返却の際の配送方法、配送料金はどちらが支払うのか?作品は売ってもらえるのか?売れた場合の取り分はどうなっているのか?

活動初期は自分を選んでくれたことがとても嬉しく、お金を少しかけてもその呼びかけに勇気を持って、応じようとしました。そういう経験を振り返ってみて、いくつか「失敗したのかな?」と思うこともありました。

自分の活動方針は、自分で決めるしか無いのです。

以下をチェックするようにして下さい。

  1. 作品の取り扱い方 (本当にあなたの作品を十分知った上で、声をかけていますか?)
  2. 作品の返却の有無 (口約束だけでなく、明記した書類やメールなどを受け取っていますか?)
  3. 返却の期日(ずるずると、展示の先延ばしを持ちかけて来ませんか?)
  4. 返却の際の配送方法 (海外の場合、door to doorで届くように配慮されていますか?追跡できますか?保障は?)
  5. 配送料金はどちらが支払うのか?(作家だけに負担を強いていませんか?)
  6. 作品は売ってもらえるのか?(展示しただけで、本当に納得できますか?)
  7. 売れた場合の取り分はどうなっているのか?(海外の場合、送金手数料や円換算によって、受取額が変わることがあります。)
  8. 生じた受け取り金の支払い期日は、あらかじめ設定されているか?(後から催促するのは、気が引けるものです。)
  9. 出品料や、レンタル料は妥当な料金か?(ネットなどに、同じような事例を探して確認しましょう。)
  10. サブスクなどの課金制度は潜んでいないか?(照明スポットに料金がかかったり、DM作成料金が請求されることもあります。)
  11. 発表場所に、責任者のいる事務所はあるかどうか?(無人の展示会場も増えて来ています。作品の安全性や、お客様への対応を確認しておきましょう。)

できる限り、当事者と会うなり、連絡を密にとって、返事がすぐ来るところか?などもチェックすることが大事です。
また、遠方からの出品の場合、まさか見に来ることはないだろうと、紹介画像とは異なる、手抜きの展示が行われる場合があると聞きます。十分気をつけて、そして勇気を持って活動することも大切です。

あまり、慎重になりすぎて、せっかくのチャンスを逃すのももったいないことです。どんな経験も、何かに気づくためのかけがえのない経験になることには間違いないからです。

経験談
こんなことが、ありました。

活動初期の頃のことです。都心の画廊から届いたレンタルギャラリーを借りませんか?というDMが郵便受けに届きました。タイミング的に私の初個展を見て、「是非当方で個展をしませんか?」という内容だったと記憶しています。ギャラリーの平面図、料金、住所が記載されていました。

身近で作家活動をしていた人に、その案内状を見せてみました。すると「あまりお勧めしない」と言われました。なぜ?と聞いてみたところ「なんとなく」という答え。それじゃ、何の答えにもなりません。

そこで、その画廊について来てもらって、一緒に話を聞いてもらうことにしました。ギャラリーのオーナーは、歳を重ねた、信頼のおけそうな人に見えました。結局ついて来た人も、「まぁ、レンタル料が支払えるならやってみれば、いいんじゃない。」と言われ、やってみることに。

結局蓋を開けてみて、それなりに良かったことと、どこかそっけなさも感じた部分もありました。私の最初の個展を見たわけではなく、どこかに置いてもらっていたDM(当時は自分の連絡先まで印刷していました)を見つけて、その住所に送っただけで、作品についてそれほど深く興味を持っていたわけでもないようでした。

そしてそれから、しばらく経ってから振り向いた時に、私自身も「まぁ、やってよかったとも言えるし、そこである必要もなかったかな」となりました。この微妙なニュアンスは、多分なかなか伝わりにくいです。ですから、ずっとレンタル・ギャラリーは成り立っています。

ある地点で、気がついたことは、「レンタル・ギャラリー作家から卒業して、画廊の取扱い作家にならなければ」と思ったことです。ここで、多くの人はレンタル・ギャラリー作家から画廊取扱作家という階段を上がる道のりがある、と思ってしまうことでしょう。しかし、それは違うのです。最初から画廊取扱作家になる人もいるのです。というか、レンタルもするし、企画もするギャラリーがあるのです。私が失敗したな、と思った点は、最初からレンタルも企画も構えているギャラリーを選ぶべきだった、と感じた瞬間があったからです。

ギャラリーを変えると、ちょっとした不義理の種が生まれ、それが後々まで尾をひく場合があります。狭い地域の中で、発表場所を変える場合、まずそのギャラリー店主という一人の応援者を失います。その応援者の後には、見えない数のお客様がいる場合があります。

そして、ある時に「レンタルギャラリーをいつまでもさまよい続ける作家」か?「ギャラリー取扱作家」か?の区別があることを知って驚きます。それは誰も面と向かっては教えてくれない、業界内だけで暗黙に知られているレッテル貼りなのです。

しかし重要なのは、いろいろなことを知った上でも、果敢に制作を続けることです。作家活動を続けていく中で、自然にさまざまなことを知っていくことになりますが、それが雑念になることなく、清濁併せ持つような、人間としての器も試される時が必ずあります。強く生き延びて、残っていく作家になるしかありません。

昔書いたブログ記事(ドバイ案件)も併せてお読み下さい。