非営利を語るアート系詐欺事件に注意

アート系詐欺事件サムネ

昨今はコレクター向けの投資事件だけでなく、美術作家が被害を受ける事件が多発しています。詐欺とは言い難いギリギリの事例も多く、たとえ被害に遭っても事件化しにくい側面もあります。

私の知り合いの作家が、数十万円も支払う画集詐欺に遭ってしまったと聞いたことがあります。「全国の図書館に配布する画集」という勧誘だったそうです。

ここでは、実際に起きた事例としてネット上で情報が明らかになっているものを掲載しておくことにします。

1.海外展示への高額な「出展・斡旋」トラブル

非営利や「国際交流」を掲げる団体が、経験の浅い作家に「あなたの作品が選ばれた」と接触し、高額な費用を請求する手口です。
内容: 「ロンドンやパリの有名ギャラリーで展示できる」と誘い、数十万〜数百万円の「参加費」「輸送費」を支払わせる。
実態: 実際には人通りのない倉庫のような場所で形だけ展示されたり、集客が全くなかったりして、作家には何の利益も実績も残らないケースが多いです。
特徴: 業務自体は(質が悪くとも)履行されるため、法的に「詐欺」と立証するのが難しく、泣き寝入りになることが一般的です。
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2.「アートブック・作品集」掲載詐欺

「若手支援」や「芸術普及」を目的とした非営利活動を謳い、作品集への掲載を持ちかけるパターンです。
内容: 「支援プログラムの一環で作品集を作る。選ばれたあなたには特別価格で掲載枠を提供する」と勧誘する。
実態: 参加費を払っても出版が遅延し続けたり、完成した本が書店に並ばず、執拗に自費購入を迫られたりするトラブルが発生しています。
朝日新聞

3.東かがわ国際芸術祭を巡る騒動

地方創生や非営利的な芸術振興を掲げたイベントにおいて、運営体制の不備から作家が「搾取された」と訴える事態に発展した事例です。
内容: 主催者側の不透明な資金管理や、アーティストへの不当な扱い(約束された費用の未払いなど)がSNS等で大きな批判を浴びました。
教訓: 非営利や地域活性化という「正しい目的」を掲げていても、運営実態が伴わず作家が犠牲になるケースがあります。
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4.コレクターを装った「小切手・送料」詐欺(SNS経由)

最近では、非営利団体を名乗るよりも、SNSで個別に「あなたの作品を団体(または慈善事業)のために購入したい」と近づく手口が急増しています。
内容: 購入代金として、作品価格より高額な「偽の小切手」を送り、超過分を「運送業者(実は詐欺師の仲間)」へ送金させる。
被害: 作家が超過分を振り込んだ後、小切手が不渡りになり、作家の現金だけが奪われます。
ART news JAPAN

ちなみに、私もアメリカにギャラリーを持つコレクターから、これまでに毎年作品を購入してもらっていますので、全部が詐欺事件に繋がるとは言い切れません。詐欺かどうかを見極めるポイントを紹介しておきます

・ アトリエに実際に、足を運んで作品を選んでもらっているか?
(画像だけではダメです。)

・住まいや職場の住所など、架空の住所になっていないかどうか?

(海外の場合でもGoogle Mapを使えば、ある程度確認ができます。)

・友人としての交流ができるかどうか?

(美術館などで待ち合わせをしてみましょう)

・作品についての関心度がどれだけあるか?

(作品の感想に深さはあるか?使う言葉に本心が出るものです。)

・身近な作家で、被害を受けた噂がないかどうか?

(被害を受けた後ではなく、事前にまずは相談しましょう。)

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